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連文節変換エンジンAnthyを使うには
北浦訓行
2005/7/28
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Fedora Coreでは、日本語変換にIIIMF+Cannaの組み合わせを採用している。この組み合わせの場合、日本語入力オン/オフのキー設定が変更できないし、変換効率もあまりよくない。そこで、Fedora Core 4に連文節変換エンジンのAnthyをインストールする方法を紹介する。
Anthyは、IIIMFの代わりに「uim」という入力メソッドを使用する。そこでまず、uimのインストールを行う。uimのWebサイト(http://uim.freedesktop.org/wiki/)から、Fedora Core用のRPMファイルをダウンロードする。必要なのは以下の3ファイルである。
- uim-0.4.6-1.i386.rpm
- uim-devel-0.4.6-1.i386.rpm
- uim-gtk2-0.4.6-1.i386.rpm
ダウンロードしたら、rpmコマンドでまとめてインストールする。
続いて、AnthyのWebサイト(http://anthy.sourceforge.jp/)からtarボールをダウンロードする。原稿執筆時点での最新版はanthy-6700b.tar.gzだ。ダウンロードしたら、以下の手順で展開し、コンパイルとインストールを行う。
$ tar zxf anthy-6700b.tar.gz
$ cd anthy-6700b
$ ./configure
$ make
$ su
Password:
# make install |
以上でAnthyのインストールは完了だ。ただし、上記の手順ではAnthyのライブラリが/usr/local/libにインストールされる。そのため、/etc/ld.so.confを編集して以下の行を追加する。
/etc/ld.so.confの編集が終わったら、ldconfigコマンドを実行する。
最後に、Anthyを使用するための設定を行う。一部のユーザーのみが使用するだけであれば、そのユーザーのホームディレクトリに.xinput.dというディレクトリを作成して、その中にja_JPというファイルを作成する(全ユーザーが使えるようにする場合は入力メソッド(IIIMF/uim)を切り替えるには参照)。
XIM=uim-anthy
XIM_PROGRAM=uim-xim |
~/.xinput.d/ja_JP |
~/.xinput.d/ja_JPを作成したら、ログインし直す。これで使用できるようになる。
Anthyの主なキー配列は以下のとおりだ。
動作
|
キー
|
日本語変換のオン/オフ |
[半角/全角]、[Shift]+[Space]、[Ctrl]+[J] |
変換 |
[Space] |
次の変換候補 |
[Space]、[↓]、[Ctrl]+[N] |
前の変換候補 |
[↑]、[Ctrl]+[P] |
次の変換候補ページ |
[PageDown] |
前の変換候補ページ |
[PageUp] |
文節短縮 |
[Shift]+[←]、[Ctrl]+[I] |
文節伸長 |
[Shift]+[→]、[Ctrl]+[O] |
次の文節 |
[→]、[Ctrl]+[F] |
前の文節 |
[←]、[Ctrl]+[B] |
変換の確定 |
[Enter]、[Ctrl]+[M]、[Ctrl]+[J] |
キャンセル |
[Esc]、[Ctrl]+[G] |
片仮名変換 |
[F7] |
半角片仮名変換 |
[F8] |
全角英数変換 |
[F9] |
半角英数変換 |
[F10] |
注:Fedora Extrasには、原稿執筆時点でuimとAnthyの最新版が用意されており、yumコマンドでインストールできる。しかし、筆者の環境では漢字変換ができなかったため、各Webサイトからプログラムをダウンロードしてインストールする手順を踏んだ。 |
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