Android L開発者プレビューでは、ユーザーがストレージ全体のサブツリーを選択可能にするストレージアクセスフレームワークを拡張します。
DocumentsContract.buildChildDocumentsUriUsingTree()、DocumentsContract.buildDocumentUriUsingTree()、ContentResolver.query()を使用することで、サブツリーを探索します。
DocumentsContract.createDocument()でサブツリーの任意の場所に新しいドキュメントやディレクトリを作成できます。DocumentsContract.renameDocument()とDocumentsContract.deleteDocument()で既存のドキュメントのリネームや削除ができます。
アプリで決められた場所以外のファイルを操作したい場合に有用なAPIが提供されます。いずれ本連載で取り上げたい機能の一つです。
Android L開発者プレビューでは、複数のネットワークの使い分けが簡単になりました。この新しいAPIはSUPL(Secure User Plane Location)、MMS(Multimedia Messaging Service)、キャリア課金ネットワーク、または特定のトランスポートプロトコルを使用してデータ送信する特殊なネットワークを必要とする場合に便利です。ConnectivityManagerおよびNetworkRequestを使用します。
Android 4.3では、Bluetooth Low Energy(BLE)をサポートするようになりました。Android L開発者プレビューでは、Android LデバイスがBLEデバイスとして機能するようになりました。新たにサポートした「Bluetoothブロードキャスト」を使用して、周囲のデバイスに検出されるようになります。例えば、歩数計やヘルスモニターとして機能し、他のBLE装置とのデータ通信を行えます。
Android L開発者プレビューでは、NFCにも機能拡張が行われました。「Androidビーム」は共有メニューから利用可能になり、目の前の相手に手軽に情報をシェアできます。
また、UTF-8テキストデータを含むNDEF(NFC Data Exchange Format)レコードを作成できるようになり、NFC経由のテキスト送受信がより一層簡単になります。NFCで決済を行う取り組みにも改善が行われています。
Android L開発者プレビューでは、エンタープライズ環境下でのアプリ実行のための新機能が提供されます。
ユーザーがプライベートなアカウントを持っている場合、デバイス管理者はアカウントを共存させたり、別々のプロファイルで管理したりすることができます。プロファイルに関連付けされたアプリは、アイコンにバッヂを付けることができ、例えば、ロックバッヂや仕事用バッヂなどで視覚的に目立たせることができます。
ホームアプリやランチャーアプリを開発している場合、新しい「android.content.pm.LauncherApps」「android.os.UserManager」クラスを使用して、デフォルトのホームアプリやランチャーアプリと同様の視覚的表現が行えます。
Android L開発者プレビューでは、新たにタスクロックのAPIが追加されました。例えば学習用アプリを開発している場合、この新機能を利用することで、ユーザーは学習を終了するまで、他のアプリに切り替えたりホーム画面に戻ったりすることができなくなります。
Android L開発者プレビューでは、IMEの切り替えが簡単になりました。ソフトウェアキーボードの地球のようなアイコンをタップすることで、インストールされている全てのIMEに切り替えができるようになります。
この動作はInputMethodManager.shouldOfferSwitchingToNextInputMethod()で変えることができます。
新しい「android.graphics.pdf.PdfRenderer」クラスを使用して、印刷用のビットマップ画像をPDFとしてレンダリングできます。
今回は、Android L開発者プレビューの新機能をまとめて紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。今後の連載でAndroid Wear、Android TV含め、Android Lの新機能の使い方を詳細に解説する予定ですので、ご期待ください。
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