Linux Tips | |
Acrobat Reader 5.0を使うには 北浦訓行 |
Acrobat Readerは、PDF(Portable Document Format)ファイルを表示するためのソフトウェアだ。PDFファイルを表示するにはの解説はAcrobat Reader 4.0のものであり、5.0ではインストールの方法などが若干変わっているのであらためて説明する。
4.0と同じく、Linux用のAcrobat Readerは英語版のみだ。米国または日本のアドビのWebサイトからダウンロードできる。Acrobat ReaderのWebページ(http://www.adobe.com/products/acrobat/readstep2.htmlまたはhttp://www.adobe.co.jp/products/acrobat/readstep2.html)にアクセスし、[Language(言語)]で[English(英語)]を、[Platform(プラットフォーム)]で[Linux]を選択すると、「linux-506.tar.gz」というファイルがダウンロードできる(原稿執筆時点でのファイル名)。
続いて、フォントをダウンロードする。上記Webページの左に[International options]という項目がある。その中の[Asian font packs]をクリックすると、フォントのダウンロードページが表示される。[Language]で[Japanese]を、[Platform]で[UNIX]を、[NearestFTP]で[Japan]を選択して[Download]ボタンをクリックすると、レジストレーションのページが表示される。必要な事項を入力すると、「jpnfont.tar.gz」というファイルがダウンロードできる(原稿執筆時点でのファイル名)。
注:筆者が試した限りでは、日本のWebサイト(http://www.adobe.co.jp/products/acrobat/readstep2.html)から[アジア言語フォントパック]を選択すると、Acrobat
Reader 4.0用の日本語フォントパックしかダウンロードできないようだ。フォントパックのファイル名は同じ(jpnfont.tar.gz)だが、ファイルサイズが異なる。 Acrobat Reader 4.0用のjpnfont.tar.gz 6,550,221bytes Acrobat Reader 5.0用のjpnfont.tar.gz 5,332,283bytes ただし、Acrobat Reader 5用のjpnfont.tar.gzには明朝体の日本語フォントしか入っていないため、そのままではゴシック体が表示できない。これを解決するには、Acrobat Reader 5.0でゴシック体を表示するにはを参照。 |
ダウンロードしたら、以下のコマンドでファイルを展開する。
$ tar zxf linux-506.tar.gz |
インストールは、rootで行う。linux-506.tar.gzを展開し、作成されたINSTALLというスクリプトを実行する。
# ./INSTALL |
英文の使用許諾契約が表示される。通常は、lessやmoreなどでページごとに区切って表示されるはずだ。最後まで表示されたら、同意するかどうかを入力しなければならない。同意する場合は「accept」と入力して[Enter]キーを押す。
続いて、インストールするディレクトリを入力する。デフォルトは/usr/local/Acrobat5になっている。それで構わなければ、[Enter]キーを押す。ディレクトリが存在しない場合は、作成するかどうかを尋ねられる。作成するならば「y」を入力して[Enter]キーを押す。
同様に、日本語フォントのインストールも行う。JPNKITディレクトリに移動して、INSTLANGスクリプトを実行する。
# cd JPNKIT |
画面に「Acrobat5 Readerがインストールされていなければならない」という旨のメッセージが表示されるが、そのまま「y」を入力して[Enter]キーを押す。続いて、英文のメッセージが表示される。同意する場合は「accept」と入力する。
次に、インストールするディレクトリを入力する。デフォルトはAcrobat Readerと同じ/usr/local/Acrobat5になっている。それでよければ[Enter]キーを押す。ディレクトリが存在しない場合は、作成するかどうかを尋ねられる。作成するならば「y」を入力して[Enter]キーを押す。
以上で、インストールは終了だ。Acrobat Readerの実行ファイルは、デフォルトでは/usr/local/Acrobat5/bin/acroreadになる。このままだと、実行するたびにフルパスを指定しなければならず不便なので、パスが通ったディレクトリにリンクを作成する。
# ln -s /usr/local/Acrobat5/bin/acroread /usr/bin/acroread |
以上でAcrobat Readerの実行が可能になるはずだ。なお、以前にAcrobat Reader 4.0をインストールして/usr/bin/acroreadを作成している場合は、それを削除してリンクを作成する必要がある。
初めてAcrobat Reader 5.0を実行すると、試用許諾契約書が表示される。[Accept]ボタンをクリックすると、Acrobat Reader 5.0のウィンドウが表示される。
Acrobat Readerで表示したPDFファイル。このPDFファイルは「明朝体」という文字をWindowsのMS明朝、「ゴシック体」という文字を同MSゴシックを使って作成したが、Linuxの5.0用フォントパックにゴシック体が入っていないため、両方とも明朝体で表示されている |
Linux Tips Index |
Linux Squareフォーラム Linux Tipsカテゴリ別インデックス |
|
- 【 pidof 】コマンド――コマンド名からプロセスIDを探す (2017/7/27)
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、コマンド名からプロセスIDを探す「pidof」コマンドです。 - Linuxの「ジョブコントロール」をマスターしよう (2017/7/21)
今回は、コマンドライン環境でのジョブコントロールを試してみましょう。X環境を持たないサーバ管理やリモート接続時に役立つ操作です - 【 pidstat 】コマンド――プロセスのリソース使用量を表示する (2017/7/21)
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、プロセスごとのCPUの使用率やI/Oデバイスの使用状況を表示する「pidstat」コマンドです。 - 【 iostat 】コマンド――I/Oデバイスの使用状況を表示する (2017/7/20)
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、I/Oデバイスの使用状況を表示する「iostat」コマンドです。
|
|