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USB 2.0のデバイスを使うには 北浦訓行 |
USBのハードディスクを接続するにはでは、USB 1.1でハードディスクを接続する方法を紹介した。しかし、USB 1.1のデータ転送速度は遅い。
そこで、外付けのUSB 2.0インターフェイスを追加して、Red Hat Linux、Turbolinux、Vine Linuxで使えるかどうかを試してみた。外付けのUSB 2.0インターフェイスは、ラトックシステムのREX-PCIU4(http://www.ratocsystems.com/products/subpage/pciu4.html)だ。
REX-PCIU4は、外部4ポート、内部1ポートの計5ポートを持つ。正式なサポートOSにLinuxは含まれていないが、上記のWebサイトには「Linux Ready」というマークが表示されている。また、NECのUSB 2.0コントローラを搭載しているので、最近のディストリビューションには大抵含まれているehci-hcd.oというUSB 2.0ドライバが利用できる。接続テストに使用したのは、バッファロー(旧メルコ)のUSB 2.0/1.1対応外付けハードディスクDUB2-B160G(http://buffalo.melcoinc.co.jp/products/catalog/item/d/dub2-b/)だ。
Red Hat Linux 9では、kudzuがREX-PCIU4を自動認識してくれた。サービスでkudzuを有効にしていない場合は、rootでログインしてkudzuコマンドを実行すればいい。そして、念のためシステムを再起動してDUB2-B160Gを接続し、lsusbコマンドで確認したところ、REX-PCIU4とDUB2-B160Gが共に認識された。
Turbolinux 10 DesktopおよびTurbolinux 8 Workstationは、REX-PCIU4を挿してPCの電源をオンにするだけで自動的に認識した。DUB2-B160Gを接続してcatコマンドで/proc/bus/usb/devicesを確認すると、REX-PCIU4とDUB2-B160Gが共に認識されていた。
Vine Linux 2.6r1は、Red Hat Linuxと同様にkudzuコマンドでREX-PCIU4が認識され、設定も行うことができた。ところが、catコマンドで/proc/bus/usb/devicesを確認するとREX-PCIU4が認識されていない。そこで、
# modprobe ehci-hcd |
としてUSB 2.0用のドライバをインストールすると、REX-PCIU4とDUB2-B160Gが共に認識されるようになった。
Red Hat Linux 9による/proc/bus/usb/devicesおよび/proc/scsi/scsiは以下のとおり。
$ cat /proc/bus/usb/devices |
USBハードディスクを使用するには、マウントが必要だ。USBのハードディスクを接続するにはで説明したとおり、USBハードディスクはSCSIデバイスとして認識される。DUB2-B160GはFAT32でフォーマットされているため、-t vfatオプションを付けてmountコマンドを実行する。
# mkdir /mnt/usb |
ディスクの状態は、dfコマンドなどで確認できる。
# df |
USBのハードディスクを接続するにはと同様のベンチマークでは、
# hdparm -ft /dev/sda1 |
という結果だった。USB 1.1のハードディスクでhdparmコマンドを実行したときは、
Timing buffered disk reads: 64 MB in 82.09 seconds =798.34 kB/sec |
だったことを考えると、USB 2.0ではかなり高速になっていてる。
アンマウントは、以下のとおり、通常の手続きで可能だ。
# umount /mnt/usb |
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