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3D GUI「Xgl」+ウィンドウマネージャ「Compiz」を使うには 北浦訓行 |
「Xgl」は、Novellが開発した、OpenGLを使ったX Window Systemだ。ウィンドウマネージャの「Compiz」と組み合わせることにより、GNOMEなどのデスクトップ環境でさまざまな画面効果(キューブの回転によって切り替わる仮想デスクトップなど)が実現できる。
Xglを体験するには、openSUSE(http://en.opensuse.org/)の成果物であるSUSE Linux 10.1やライブCDのKororaa(http://kororaa.org/)を利用するのが確実だが、Fedora Core 5(FC5)で試してみたい人も多いだろう。ここでは、FC5でXglを動作させる方法を紹介する。
注:ここで紹介する方法を実行すると、FC5の動作が不安定になる可能性があるため、自己責任で行っていただきたい。ちなみに、Fedora Projectは、Xglに似た機能を持つAIGLXを開発中であり、近い将来FC5でAIGLXを試せるようになるはずだ。 |
Xglを使用するには、グラフィックカードのサポートの有無が重要になる。openSUSEのWebページ(http://en.opensuse.org/Xgl#Hardware_Advisory)には、動作実績のあるハードウェア(GPU)の一覧が掲載されている。Xglを使用するには、ここに掲載されたGPUを搭載したグラフィックカードと、GPUメーカーのドライバが必要となる。筆者は、nVidia GeForce4 Ti4400を搭載したグラフィックカードで動作を検証した。ドライバは、livnaから最新版をインストールした(Fedora Core 5でNVIDIAのディスプレイドライバを使うには参照)。
FC5用のXgl関連パッケージは、http://users.telenet.be/quenta/5/i386/に用意されている。このサイトから、以下のパッケージをダウンロードしてインストールした(上記のサイトはyumのリポジトリとなっているが、yumではエラーが出てインストールできなかった)。
- compiz-1.0.0-4.i386.rpm
- fedora-xgl-settings-0.0.1-1.noarch.rpm
- glitz-0.5.4-1.i386.rpm
- gset-compiz-0.3.3-1.i386.rpm
- libdrm-2.0-2.3.i386.rpm
- libdrm-devel-2.0-2.3.i386.rpm
- libsvg-0.1.4-1.i386.rpm
- libsvg-cairo-0.1.6-1.i386.rpm
- libsvg-devel-0.1.4-1.i386.rpm
- xorg-x11-server-Xgl-1.1.99.1-3.i386.rpm
適当なディレクトリを作成してダウンロードしたファイルを保存し、
# rpm -ihv *.rpm |
とすると簡単にインストールできる。インストールが完了したら、rootで以下のコマンドを実行する。
# gnome-xgl-switch --enable-xgl --auto |
確認のメッセージが表示されるので「y」を入力すると、自動的にログアウトしてグラフィカルログイン(gdm)画面になる。ユーザーIDとパスワードを入力してログインすると、Xglが有効になる。
ウィンドウをドラッグで移動させると、移動中はウィンドウが半透明になる |
ウィンドウをドラッグしたまま、右や左に画面を超えて移動させると、画面が立方体になって回転し、次の画面が表示される。デスクトップの右下に表示されている加増画面の選択ツールをクリックしても、立方体が回転する。
キーボードで操作する場合は、[Alt]+[Ctrl]+[→]と[Alt]+[Ctrl]+[←]で画面が切り替わる。また、[Alt]+[Ctrl]+[↓]キーでデスクトップが縮小表示される。
キーボードの操作で縮小表示されたデスクトップ |
Xglを終了するときは、--disable-xglオプションを付けてgnome-xgl-switchコマンドを実行する。
# gnome-xgl-switch --disable-xgl |
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