以前から注目のキーワードだった「IoT(Internet of Things:もののインターネット)」ですが、今年もIoTについてさまざまな動きがありました。
7月にはマイクロソフトが「Windows 10 IoT Core」を、9月にはソラコムが「SORACOM Air」を、10月にはAWSが「AWS IoT」を、11月にはウィンドリバーがIoT向けプラットフォームの拡充を、12月には米EverySenseが「IoTデータ交換取引所」をそれぞれ、発表/提供開始しています。
これらのツールを活用することで、IoTを生かしたサービス/アプリを作るハードルが下がってきたように思います。一方で、実際に作るとなると、デバイスやセンサーから取得したデータを解析し、その結果を次のサービス/アプリ開発に生かしてこそ、IoTの意義があるように思います。@ITでは、そこに注目し11月から特集『IoT時代のビジネス&IT戦略〜「チャンス」にするか、「リスク」になるか、いま決断のとき』を展開していますので、参考にしてみてください。
また、下記のように事例なども出てきているので、これらを参考に開発者/プログラマーとして、IoTにどのように関われるかを考えて、実際に何かを作ってみてはいかがでしょうか。2016年も引き続きIoTが注目されることは間違いないでしょう。
IoTに関連して注目なのが、「空の産業革命」といわれ、今年の流行語大賞候補にもなった「ドローン」。4月に起きた「首相官邸無人機落下事件」によって一躍有名になってしまい、規制の対象として議論が起こるようになりましたが、もともと農業や測量、配達など産業用途での活用が見込まれています。
Androidベースでドローンアプリが作れるDronekitやWindows 10 IoT CoreとMicrosoft Azureを組み合わせた新たなドローン開発プラットフォームなどがあり、2016年以降、開発者としてもドローンを活用したサービス/アプリ開発の機会が増えるかもしれません。
さまざまな分野で活用が期待されるIoTですが、ヘルスケアや医療もその一つです。米アップルは、4月14日に医療の研究調査用に設計されたソフトウエアフレームワーク「ResearchKit」を研究者や開発者向けに提供開始したと発表しました。生態データを使ったIoTの一つの形として注目し、@ITでも記事で取り上げました。
これに関連し、「ヘルスケアだけで終わらせない医療IT」という特集を6月から展開し、開発者が医療に貢献する道を探りました。ポイントは「医療向けのOSSもあること」「手を組める医師を探すこと」「ビッグデータ/クラウドの活用」にあると思います。2016年以降もITが医療に貢献する場面は増えると思いますので、ご参考に。
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