@Override public Engine onCreateEngine() { return new FireEffectEngine(); }
まずは、WallpaperServiceのonCreateEngine()を実装する必要があります。
今回は、上記のように呼び出されるたびにインスタンスを生成して返しています。
onCreateEngine()は、Live Wallpaperのプレビュー画面を開いた際(下図参照)と、プレビュー画面でSet wallpaperボタンを押した際に呼び出されます。
つまり、上記実装だとプレビュー画面のインスタンスと、実際に壁紙として使用されるインスタンスが異なります。同じにしたい場合は、シングルトンパターンなどを使用するといいでしょう。
また、現在の表示がプレビュー画面かどうかはEngineのisPreview()メソッドを使用すれば判定可能です。
このメソッドで返すエンジンが、Live Wallpaperのすべてといっても過言ではありません。
@Override public void onCreate(SurfaceHolder surfaceHolder) { super.onCreate(surfaceHolder); setTouchEventsEnabled(true); } @Override public void onSurfaceCreated(SurfaceHolder holder) { super.onSurfaceCreated(holder); } @Override public void onSurfaceChanged(SurfaceHolder holder, int format, int width, int height) { super.onSurfaceChanged(holder, format, width, height); onSharedPreferenceChanged(prefs, null); drawFrame(); } @Override public void onSurfaceDestroyed(SurfaceHolder holder) { super.onSurfaceDestroyed(holder); visible = false; handler.removeCallbacks(drawFire); }
Engineでは、SurfaceHandlerを経由してCanvasに描画することによって、壁紙を描画します。SurfaceHolderを取得できるコールバックメソッドは全部で4つです。これらのコールバックが呼ばれたタイミングであれば、SurfaceHolderが準備されていない、ということはなく、安全に使用できます。
また、任意のタイミングでSurfaceHolderを取得するgetSurfaceHolder()というメソッドも用意されています。今回の実装では、両方を組み合わせて実装しています。
設定画面から設定内容を受け取るには、EngineがSharedPreferences.OnSharedPreferenceChangeListenerを実装する必要があります。今回の実装は設定項目が1つしか存在しないので省略していますが、実際にはkeyでどの値がどういうふうに変更されたのかを判別する必要があるでしょう。
@Override public void onSharedPreferenceChanged(SharedPreferences sharedPreferences, String key) { fireEffect.init(getWallpaperDesiredMinimumWidth(), getWallpaperDesiredMinimumHeight(), Integer.parseInt( prefs.getString(getResources().getString( R.string.preference_key), "120"))); }
エンジンの設定画面には任意の名前を付ける必要があります。
public static final String SHARED_PREFS_NAME = "com.example.android.livewallpaper";
どのような名前でもいいのですが、SharedPreferencesは共有可能なので、ほかのアプリで共有・名前衝突しないように、名前には上記のようにパッケージ名を含めるようにするといいでしょう。
エンジンは、タッチイベントが受け取れます。
@Override public void onTouchEvent(MotionEvent event) { super.onTouchEvent(event); if (event.getAction() == MotionEvent.ACTION_DOWN) { FireEffect.boost += 10; } }
今回のサンプルでは画面をタッチすると、炎の火力が一時的に大きくなるようにしています。
壁紙という特性上、ホームスクリーンのアイコンをタッチしただけでもイベントが渡されてきます。また、ホームスクリーンでの長押しはメニュー表示に使用されるので、イベントの実装はそれを考慮しておく必要があります。
今回のLive Wallpaperには「物理のかぎしっぽ」というサイトの東條遼平氏による「炎のエフェクト」のアルゴリズムを参考にさせてもらいました。
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