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USB接続のスキャナを使うには 北浦訓行 |
SCSI接続のスキャナを使うにはで説明したとおり、Linuxではスキャナ関連ツールとしてSANEを使っている。SANEは、スキャナを始めとするラスターイメージを取り込むハードウェアに対するアクセスを標準化したAPIで、SANEのパッケージには多くの関連ツールが入っている。Fedora Core 1やTurbolinux 10 Desktopの場合、インストール時にパッケージのフルインストールを選択するとSANEもインストールされる。
SANEがサポートしているスキャナは、SANEのWebサイト(http://www.sane-project.org/)で公開されている。例として、キヤノンのフラットベッドスキャナ「CanoScan FB636U」がサポートされているかどうかを調べてみよう。
[Supported devices]をクリックし、「Current Stable SANE Version」の[Ordered by Manufacturer]をクリックする。メーカーの一覧から[Canon]をクリックすると、各スキャナの機種名やインターフェイス、サポートされているかどうかなどの一覧が現れる。CanoScan FB636Uの場合、ステータスが「untested」になっており、「hopefully works」とコメントされている。そして、バックエンド(ドライバ)は[canon630u]となっている。つまり、「テストは行われていないがcanon630uのドライバを使えばおそらく動くだろう」ということだ。
では、canon630uを使ってCanoScan FB636Uを使ってみよう。
まず、rootでログインして/etc/sane.d/dll.confをバックアップする。そして、/etc/sane.d/dll.confを開いて[canon630u]という項目以外をすべて削除するか、行頭に「#」を付けてコメントアウトする。
USBスキャナは、デバイスとして/dev/usb/scanner0を使用する。しかし、デフォルトではrootでしか/dev/usb/scanner0にアクセスできないため、一般ユーザーでもアクセスできるようにパーミッションを変更する。
# chmod 666 /dev/usb/scanner0 |
以上の作業が終了したらスキャナを接続し、一般ユーザーでログインしてsane-find-scannerコマンドを実行してみよう(注)。
$ sane-find-scanner |
と表示されれば、正常に認識されている。後は、画像をスキャナで取り込むには(Xsane編)で説明したように、xsaneを起動すればよい。
注:Vine Linuxの場合は別の設定が必要になる。詳しくは、USB接続のスキャナを使うには(Vine Linux編)参照。 |
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