拡張機能はDreamweaverのAPIをJavaScriptで利用するものなので、少し知識があれば、誰でも自由に拡張機能を作っていくことができる。そのため、業務上「これがあればいいのに」といった要望を拡張機能でカバーする使い方をしているユーザーも多い。
そこで作られた拡張機能の一部は、他のユーザーでも利用できるようにブログなどで配布されていることがある。Google検索で「Dreamweaver 拡張機能」で検索してみると、さまざまな拡張機能を見つけることができるだろう。
拡張機能の配布はzxp形式のファイルで行われていて、このファイルを「Adobe Extension Manager CC」で開くことでインストールできるようになる。
今回はその中でも人気の「閉じタグコメント」を紹介したい。これは面白法人カヤックの方が2010年に作成した拡張機能だ。
以下のコードのように、閉じタグの前にどのタグを閉じたのかをidなどでコメントを挟んでくれるというものだ。これがあることで、コードの可読性が飛躍的に向上する。
<div id=“hoge”> <!-- /#hoge --></div>
ところが、この拡張機能は2010年に作られたこともあり、Dreamweaver CCでは利用できない。Dreamweaverは歴史が長いアプリケーションであるため、拡張機能もさまざまなバージョン向けに作成されている。Dreamweaver CS6までは「mxp」という拡張子で利用されていたが、Dreamweaver CCからは「zxp」という拡張子で利用されるようになった。そのため、mxpファイルをダウンロードしてきても、インストールすることができないのだ。
ところが、これはCreative Cloudならではの方法で解決できる。その手順を紹介しよう。
まず、「Adobe Extension Manager CS6」をインストールする。Adobe Extension Manager CS6は単体ではインストールできないので、Dreamweaver CS6などの旧バージョンをインストールすることで一緒にインストールされる。
旧バージョンのアプリケーションはCreative Cloudのダウンロードページで明示的に旧バージョンを指定することでダウンロードできる。
Creative Cloudでは旧バージョンのアプリケーションをダウンロードして利用できるようになっているので、このようなやり方が通用するのだ。
インストールが完了すると、Adobe Extension Manager CS6もインストールされるので、mxpファイルの関連付けが行われるはずだ。筆者環境では、すでにインストールされていたので関連付けされた状態であった。
ここでmxpファイルをダブルクリックしてもいいのだが、それだとCS6環境へ拡張機能がインストールされる動作も起こるので、Adobe Extension Manager CS6を単体で起動しよう。
Adobe Extension Manager CS6の[ツール]メニューを開くと、下図のようにmxpをzxpに変換する項目が存在する。
ここでmxpファイルを選択して開くと、zxpファイルに変換される。
変換したzxpファイルは「Adobe Extension Manager CC」で開くことができるので、無事インストールできるようになった。
インストール時に「証明書がない」というアラートが出るが、インストールを続行すると、拡張機能がインストールされ利用できるようになる。
「閉じタグコメント」拡張の使い方を説明しておこう。閉じタグの前にカーソルを置いて、[コマンド]メニュー→[閉じタグコメントを挿入]で挿入される。
このように、小さな機能ではあるが役に立つものが提供されるのも、拡張機能の利点といえるだろう。
今回は拡張機能にフォーカスして紹介したが、いかがだっただろうか。ここで紹介したものはごくごく一部に過ぎず、たくさんの拡張機能が公開されているので、探してみてほしい。
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