SAPの主要アプリケーションをAzure上で。米マイクロソフトとSAPが相互運用性強化に向けてグローバルで提携。Excelから直接SAPアプリケーションのデータも扱えるなど、オフィスソフトとの連携も。
米マイクロソフトとSAPは2014年5月19日、Microsoft AzureでのSAPアプリケーションの動作保証、SAPアプリケーションとMicrosoft Office間のデータ相互運用性強化、Windows/Windows Phone 8.1サポート強化の3分野において、グローバルな提携関係を拡大すると発表した。
発表によると、SAPは6月末までに、Microsoft Azure上で「SAP Business Suite」「SAP Business All-In-One」「SAP Mobile Platform」「SAP Adaptive Server Enterprise(ASE)」、および開発者版のSAP HANAを含む多数のビジネスアプリケーションを動作保証する。
SAP顧客は既存のアプリケーションやサービスをAzureに移行したり、「SAP Cloud Appliance Library」ツールを使って新規に導入することが可能になる。
また、マイクロソフトのビッグデータ分析ツール「Power BI」では同日から、Excelから「SAP BusinessObjects BI」への接続が可能になった。
さらに「SAP Gateway for Microsoft」の更新版を2014年内にリリースし、Microsoft Office 365/Microsoft Azureを通じてSAPのアプリケーションやデータにアクセスできるようにする。同GatewayではOffice 365とAzureのコラボレーションやワークフローといった機能を活用しながらアプリケーションを開発できるという。
モバイル分野ではWindows/Windows Phone 8.1に対応した小売り・金融機関向けの業界専用アプリと、SAP Mobile Platform SDK更新版のプレビューを2014年末までに公開し、2015年に正式リリースを目指す。こうしたアプリケーションでは全て、マイクロソフトのクラウド管理サービス「Windows Intune」や、SAPのモバイルセキュリティサービス「SAP Mobile Secure」が利用できると説明している。
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