日本の技術者が“いま”実現したいこと、業務時間外での取り組み、次世代技術のビジネス活用まとめ:ITエンジニアの未来ラボ(6)(1/4 ページ)
“いま”実現/チャレンジしたいこと、業務時間外に技術に触れる時間、場所、金額、方法、興味がある次世代技術、次世代技術をどの業種に、どう生かすかなど、400人に聞いたアンケート結果をリポートする。
日本のIT技術者486人に聞きました
IT投資が増加していくとされる2020年に向け技術の革新は進み、これまでにない多様な技術が開発現場で当たり前のように使われるようになることが予想される。事実、スマートフォンやクラウドの出現により、ここ5、6年の間で多様な技術習得を迫られた開発現場も少なくないはずだ。では次の時代に向けてITエンジニアはどうあるべきなのか。
本特集「ITエンジニアの未来ラボ」は、日本のITエンジニアが現在抱えている課題や“技術への思い”を、読者調査を通じて浮き彫りにし、「ITエンジニアは未来に向けてどのような道を歩むべきか」「キャッチアップするべき技術の未来とはどのようなものか」を研究している。
今回@ITでは、2015年9月1〜7日に読者アンケート「ITエンジニアの意識調査:いま何にチャレンジしたいですか?」を実施。応募総数486、回答完了数359で、回答完了率は73.8%となった。本稿では、その主要な結果を紹介することで、日本のITエンジニアが現在抱えている思いや課題を探る。
“いま”実現/チャレンジしたいことがある:約8割
「あなたがITエンジニアとして“いま”実現したいこと、チャレンジしたいことはありますか」という質問に対して約8割が「ある」と回答。その主な内容は、「スキルアップ」「ヒットするサービス、アプリを自分で作る」「社内システムの改革」「資格所得」「中小企業のIT化」「人材育成」「日本発の世界で採用されるプロダクト/サービスの開発」「管理職・マネジメント」「キャリアチェンジ/ステップアップ」「生活の一部に使われるようなサービスを作り出す」と多岐にわたった。
何かに取り組んでいる:約7割、その大半が独学
「あなたがITエンジニアとして“いま”実現したいことを実現するために実際に行動を起こしていますか」という質問に対しては約7割が「はい」と回答。
「はい」と回答した人に「具体的に取り組んでいることを全てお選びください」と質問した結果、大半が「書籍や雑誌、Webサイトを利用した独学」と回答。社外セミナーに参加する人は3割弱で、コミュニティ活動に参加する人は2割にも満たない結果となった。
また、「業務での取り組み」と答えた人は6割弱いて、“いま”実現したいことが業務の先にあるという人が多いという結果となった。
何も取り組めていない人も多い。その理由とは
“いま”実現したいことを実現するために何も取り組めていない人に「その理由はどういったことが当てはまりますか。当てはまるものを全てお選びください」と質問した結果、「時間がない」「ITスキルが足りない」「コストが掛かる」「どうすれば実現できるか分からない」「優先順位が付けられない」「ビジネス全般のスキルが足りない」などが課題となっていることが判明。チャレンジへの意欲はあるが、できていない人が多いことが浮き彫りになった。
このように、「実現したいことはあるが、時間が足りない」というよくある結果となっているが、一方で次に挙げる質問では、業務時間外に技術に触れている人も少なくないという結果が得られた。実態はどうなっており、どのように時間を作っているのだろうか。
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