今回は、画像アセット機能の操作のために簡単な画像を用意した。
レイヤー構造は、以下のようになっている。
操作は至って簡単で、レイヤーやレイヤーのグループにファイル名を付けるだけだ。これだけで「ファイル名-aseets」フォルダに画像が書き出される。
また、ファイル名は複数付けることができる。例えば「楕円.jpg,楕円.png」とすると、ファイルが2つ書き出される。
オプションの設定も可能だ。pngやgifは色数を、jpgでは圧縮率を変えることが可能なのはもちろん、解像度を変更した数パターンの画像を書き出せる。設定できるオプションはファイル形式、圧縮率(jpegの場合)、色数(gifとpng)、解像度だ。解像度は%、px、倍率が指定できる。
Retina向け解像度で作っておいた画像の場合、解像度を50%で書き出せば通常解像度のものが得られる。また、フィーチャーフォン向けなどに書き出したい場合は横幅を240pxなどと指定すればよい。
例えば、「logo.jpg8,50% logo_sp.jpg80%,240x 240 logo_fp.jpg4」などと表記すると、圧縮率8のlogo.jpg、半分にリサイズされた圧縮率80%のlogo_sp.jpg、240pxにリサイズされ圧縮率4のlogo_fp.jpgが書き出される。
ファイル名をレイヤーに書くことに抵抗がある場合が出てくると思われるが、その時はグループ化してフォルダ名にファイル名を入れることで同様の結果を得ることができる。
画像の書き出しは自動で行われる。何らかの変更が発生したときに、完全にバックグラウンドで書き出しが行われるので、保存操作すらも必要がない。
筆者はソーシャルゲーム向け画材作成に、この画像アセット機能を試験的に導入しているが、テキストオブジェクトのリサイズはラスタライズ前に行われるため、レイヤースタイルが正しく処理されない問題に遭遇した。
ソーシャルゲーム用画材はPhotoshopで書き出しした後、精密なファイルサイズ削減を行うために、専用ソフトを使い、圧縮や現職処理を行うことがある。この場合は、取りあえず100%で書き出すようにしておくといいだろう。
画像の領域は最小になるように書き出しされる。たまに「この画像はこの大きさで欲しい」ということがある。余白などは今はコーディング時にCSSでどうとでもできるのだが、アニメーションへの組み込みなどで画像の大きさが決められている場合、適切な余白を設定する必要があるのだが、このプラグインにはその機能は存在しない。
プラグイン自体はJavaScriptで書かれているので、適切な余白を付けるコマンドのようなものを用意すればいいのだろうが、筆者は取りあえず欲しい大きさの四隅に1%透明度のピクセルを置いて、領域指定する対策をとっている。
今回は、Generator for Photoshopの画像アセット機能を紹介したが、いかがだっただろうか。この機能はGitHubでソースが公開されているので、カスタマイズの参考にするといいだろう。
またGeneratorのAPIは、これまでのPhotoshopのExtendScriptと同等のものが使用できる。かつてExtendScriptで作成していたものも、Generator仕様にすぐさま作り替えることも可能だろう。
@ITの読者は、これを利用してどんな機能を実装するだろうか? 筆者も機会があれば手出ししてみたいと考えている。
次回はGeneratorがもたらしたもう1つの機能、Edge Reflowプロジェクト書き出しによって変わるWeb制作について紹介しよう。
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