GitHub(ギットハブ)の使い方:連携サービス:海外Webサービスのトリセツ(7)
ソフトウェア開発プロジェクトの共有Webサービス「GitHub(ギットハブ)」を「日本語で」分かりやすく説明するシリーズ、今回は「asana」や「Travis」などの連携サービスを紹介します。
チームで開発する際に便利なWebホスティングサービス「GitHub(ギットハブ)」のトリセツ、今回はGitHubと連携して使用できるアプリの数々を紹介します。
連携サービスは、下記手順で確認できます。
このアプリ一覧のページを、上から順に見ていきましょう。
※読み方や発音はユーザーによって異なるため、一つの参考としてください。
連携サービス(1):デザイン/開発/管理ツール
Asana(アサナ)
Asana(アサナ)は、GitHubで行ったコミットを、関連タスクにリンクできるツールです。常に最新のソース状態を共有できる点が便利です。
PivotalTracker(ピボタルトラッカー)
PivotalTracker(ピボタルトラッカー)は、GitHubでの作業を、プロジェクトのスプリント(ソフトウェア開発の作業計画)やマイルストーン(開発のある区切りとなる地点)などと結び付けて、計画作成やプロジェクト監視を自動化できるツールです。
tenXer(テンザー)
tenXer(テンザー)は、使用中の開発ツールからデータを収集・分析し、現在の開発プロセスやチームをより効率化するための情報を提供するツールです。
Zendesk(ゼンデスク)
Zendesk(ゼンデスク)は、GitHubのissue(イシュー)機能と連携できる、カスタマーサポート支援ツールです。issue一覧を簡単なインターフェースで表示するので、読み飛ばしなどを防げます。issueで顧客側担当者とやりとりしている場合に便利ですね。
※Zendeskには日本語版もあります。
※issue機能詳細は連載第6回をご覧ください。
連携サービス(2):テスト/分析/レビューツール
Travis(トラヴィス)
Travis(トラヴィス)は、テストとデプロイ(開発したシステムを利用可能な状態にすること)用のツールです。セットアップも簡単で導入しやすいのが特徴です。
CloudBees(クラウドビーズ)
CloudBees(クラウドビーズ)は、GitHubでのコミット内容のビルド(実行可能ファイルを作成すること)や、テストを行うためのツールです。「Jenkins-based CI(※)」利用します。
※CIツールである「Jenkins」を用いたテスト環境のことです。CIとは「Continuous Integration(継続的インテグレーション)」の略で、ソフトウェアの品質管理を頻繁に行うことを意味します。
Code Climate(コードクライメート)
Code Climate(コードクライメート)は、GitHubでのコミットやブランチ(ソースへの各履歴変更を記録したデータ領域のこと)、「Pull Request(他の開発者が作成したコードに変更依頼を送信すること)」を全てチェックし、ソースマージに関するフィードバックを提供してくれるツールです。これでマージ失敗の恐怖はなくなるかな?
※Pull Requestの詳細は連載第5回をご覧ください。
CircleCI(サークルCI)
CircleCI(サークルCI)は、「より良いコードをより速く」をモットーに、継続的なテストとデプロイを素早く行えるツールです。
連携サービス(3):デプロイ先のクラウドサービス
開発したアプリケーションは、GitHubから直接納品できます。「いつでも、どこでも納品」を可能にするサービスを紹介します。
Amazon Web Services(アマゾン ウェブ サービス)
Amazon Web Services(アマゾン ウェブ サービス)は、アマゾン ウェブ サービスが提供するWebサービスインターフェースです。これさえあれば、大容量のデータ格納、復元がいつでもWeb上で可能です。グローバルなWebサービスを展開しているアマゾン ウェブ サービスならではのセキュアなインフラ仕様で、開発をサポートします。
Google Cloud Platform(グーグル クラウド プラットフォーム)
Google Cloud Platform(グーグル クラウド プラットフォーム)は、グーグルのWebインフラ上で、ソフトウェアのビルドやテスト、デプロイを行えるWebサービスです。開発したアプリケーションの仕様に合わせて、さまざまなサービスを選択できるのも便利です。
Heroku(ヘロク)
Heroku(ヘロク)は、アプリケーションの高速化やデプロイ、実行、管理などに役立つツールを提供します。こちらも強固なインフラ仕様と多種多様なクラウドサービスがそろっており、開発者の強い味方になること間違いなしです。
Microsoft Azure(マイクロソフト アジュール)
Microsoft Azure(マイクロソフト アジュール)は、GitHubからの継続的なデプロイをサポートするサービスです。Web上でのコーディングや変更の適用なども可能で、「好きな時にすぐ使いたい」人にぴったりのソリューションです。
いかがでしたか? これらのツールを組み合わせることで、開発機能が拡大し、効率化や新たなチャレンジの起点となるかもしれません。紹介しきれなかった情報がまだまだありますが、今回の連載でGitHubに興味を持っていただけましたら、うれしいです。
次回は、GitHubと連携するチャットサービス「Gitter」を紹介します。
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筆者プロフィール
Nextremer 下岡聡子
Javaプログラマー、フリー翻訳者(英語・中国語)を経て、Nextremerにてインドでのグローバル受託開発システムのマネジメント、新規ビジネス企画担当。大学ではロシア語を専攻。
ITエンジニア向けの英語サービスも提供中。
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