Gitter(ギッター)の使い方(2):チャット編海外Webサービスのトリセツ(9)

海外Webサービスの使い方を「日本語で」分かりやすく説明するシリーズ、本日は「Gitter(ギッター)」のチャット機能を解説します。

» 2014年08月26日 18時00分 公開
[Nextremer 下岡聡子,@IT]
本連載「海外Webサービスのトリセツ」のインデックス

連載目次

 「GitHub(ギットハブ)」と連携して使えるチャットツール「Gitter」のトリセツ、今回はチャット機能の使い方を解説します。

 Gitterはシンプルに「チャット機能」だけを追究したWebサービスです。どこをクリックすればよいのか悩むことなく、直感的に使えます。まさにGitterが掲げる「Talk smarter(会話をスマートに)」ですね!

ログイン後の「Gitter」トップ画面。所属する組織とリポジトリが表示されます(クリックすると、大きなサイズの画像を表示します)

※読み方や発音はユーザーによって異なるため、一つの参考としてください。

パブリックチャット

 まず、チャットの種類から見ていきましょう。チャットは「パブリック」と「プライベート」の2種類があります。

組織名が左メニューに並んでいます。そのうちの一つをクリック。

 組織名をクリックすると、「パブリックチャット」が表示されます。GitHubで同じ組織に所属し、かつGitterのアカウントを持っているユーザー全員が閲覧できます。

パブリックチャット

 右上の歯車マークをクリックすると、さまざまな設定ができます。

歯車マークをクリックで、表示されるメニュー。上から「ルームにメンバーを追加する」「このルームを共有する」|「通知(メッセージ受信時の通知を設定する)」「連携」|「アーカイブ」「GitHubで開く」「ルームから退出」です。

 メニューの内容を説明します。

「Share this chat room(このルームを共有)」クリック時のダイアログ画面。

 GitHubで同じ組織に所属しているメンバーに、上の画面の中にある赤丸で囲んだURLを送ると、チャットに招待できます

「Integrations(連携)」クリック時のダイアログ画面。Gitterと連携して使える開発ツールの一覧が表示されます。

 連携とは「それぞれの開発ツールで登録している情報を、Gitterのチャット内に持ってこられる機能」です。例えばGitHubなら、issue(イシュー)の番号とチャットをリンクできます。

 以下はカレンダー機能です。青くなっている部分が、以前チャットを交わした日。ここをクリックすると、目的のメッセージにジャンプします。

「Archives(アーカイブ)」をクリック。別ウィンドウでカレンダーが開きます。

プライベートチャット

 パブリックルームの右上に参加ユーザーのアイコンが表示されます。お目当てのユーザーアイコンをクリックして、「Chat Privately(個別にチャットする)」ボタンをクリックすると、プライベートチャットルームが作成されます。

「rockymanobi」さんと個別にチャットしたい

 ちなみに左の「Mention」ボタンをクリックすると、GitHubでおなじみの「@〜〜(ユーザー名)」がメッセージ入力欄に表示されます。グループチャットで特定のユーザーに話し掛けたい場合に便利です。

「rockymanobi」さんとのプライベートチャットルーム。使い方は他のチャットアプリと同じです。早速あいさつしてみましょう。Hello!

カスタムルーム

 カスタムルームでは、同じ組織に属していないユーザーとのチャットができます。またリポジトリと直接連携したチャットルームも作成できます。

 作成方法は以下の手順です。まず、左下の「Create a room(ルームを作成)」をクリックします。

「Create a room」をクリック。

 次に、ルームのタイプを選びます。カスタムルームは、「チャンネル(ユーザーの個別追加、および制限が可能)」と、「リポジトリ(GitHubリポジトリにひも付いたルーム)」の2種類があるので、どちらか選択します。

今回は「チャンネル」を選択します。

 さらに「パブリック(公開)」か「プライベート」かを選択し、「Create(作成)」をクリックします(パブリックルームの場合は、名前の設定が必要です)。

今回は「パブリック」を選択します。

ルームが作成されました!


チャット機能詳細説明

 次に、チャット機能を説明します。基本的には文字を入力して送信するだけですが、知っていると便利な機能もいろいろあります。ちなみに、全てパブリック/プライベート共通の機能です。

入力モード

 入力モードには、「Enterキー」クリックですぐ送信できる「チャットモード」と、長めの文章作成時に便利な「作成(Compose)モード」があります。

 「改行を入れようとして文章の途中で送信してしまった」「間違えて途中で送ってしまった」という経験はありませんか? そんなときに「作成モード」が活躍します。

チャットモード

作成モード

 作成モード時は、「ctrlキー」+「Enter」で送信します。

入力欄右上のアイコンをクリックすると、モードが切り替わります。

マークダウン

 「GitHubの使い方:issue(イシュー)編」で紹介したマークダウンは、Gitterのチャットでも使えます。一味違ったチャットが楽しめそうですね!


 入力欄右下のアイコンをクリックすると、マークダウンのヘルプが表示されます。

上から「太字」「イタリック」「取り消し線」「見出し」「項目リスト」「引用」「@メンション」「GitHubのissue(イシュー)引用」「リンク」「画像挿入」の記述方法です。もはやチャットの域を超えていますね

GitHubのissueとの連携

 GitHubでコミュニケーションしていた内容を、そのままGitterに持ちこめます。

「イシュー番号(#1)」にカーソルを当てると……

GitHubのイシュー内容が表示されました!

 これは便利ですね。なお、プライベートリポジトリにひも付くイシューの場合は、権限の関係で内容が参照できないこともあるので注意が必要です。

送信済のメッセージ編集

 誤って送信してしまったメッセージは、送信後4分以内であれば編集できます。Skypeやfacebookなどにもある機能ですね。

タイムリミットは「4分」

 編集できるのはありがたいのですが、編集後にSkypeでは「鉛筆マークのアイコン」が、facebookでは「編集済の文字」が出てしまいます。個人的には「編集したことを表示する必要はないのでは?」と思いますが、Gitterはどうでしょうか?

イシュー番号を「#123」から「#1231」に編集してみました。「あ! 履歴が表示されない!」と期待したら……

カーソルを当てると「Edit shortly after being sent(送信後に編集済)」と表示されました。撃沈!

 カーソルを当てなければ編集したことは分からないので、見た目にはクリアかな???



 さまざまなコミュニケーションサービスがありますが、Gitterは感覚的に使えるチャットとしての良さと、サービス連携で可能になる便利さを兼ね備えている良いWebサービスだと感じました。今はまだベータ版ですが、これからの進化が楽しみですね!

 来月は、世界のプレゼンテーションファイルを共有できるサービス「SlideShare」を紹介します。

「海外Webサービスのトリセツ」バックナンバー

筆者プロフィール

下岡聡子

Nextremer 下岡聡子

Javaプログラマー、フリー翻訳者(英語・中国語)を経て、Nextremerにてインドでのグローバル受託開発システムのマネジメント、新規ビジネス企画担当。大学ではロシア語を専攻。

ITエンジニア向けの英語サービスも提供中。


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