海外Webサービスの使い方を「日本語で」分かりやすく説明するシリーズ。最終回は、Webコミュニケーションサービス「Slack(スラック)」の活用法を説明します。
海外Webサービスの使い方を「日本語で」分かりやすく説明するシリーズ。前回は、Webコミュニケーションサービス「Slack(スラック)」の概要や特徴、登録方法を説明しました。今回は、メンバーをSlackに招待し、テキストやファイル、ソースコードなどを共有する方法を解説します。Change the way teams communicate(チームのコミュニケーション方法を変えよう)!
※各固有名詞のカタカナ読みはユーザーによって異なるため、一つの参考としてください。
右上の「Sign in」をクリックします
「チーム名」を選んでログイン。Slackは基本的に同じドメインを共有する組織単位で利用します。
「社内で『kounotori』というプロジェクトが進行中」と仮定して、Slackを使ったチーム内コミュニケーションに挑戦します。
同じ企業に属するメンバーをSlackのページに招待するには、左側のバーにある「+Invite People(メンバーを招待)」をクリックします。または前回紹介した新規登録ステップの途中でも、メンバーを招待できます。
メンバータイプの選択肢が現れるので、今回は「フルメンバー(チームページ内の全てのコンテンツにアクセスできる人)」を選びます。無料プランで追加できるのは「フルメンバー」のみ、メンバーごとに権限を設定したい場合は、有料プランへのアップグレードが必要です。
招待したい相手の電子メールアドレスと氏名を入力し、「Invite(招待する)」をクリックします。
招待された相手には電子メールで通知が届くので、前回紹介した手順に従ってSlackに登録してもらいます。
招待したメンバーが登録ステップを終えると、チームのページに名前が表示されます。同じ方法で、情報を共有したいメンバーを全員招待します。
Slackのコミュニケーション方法は、大きく分けて3通りあります。
メンバー全体に特定の情報を送信する「チャンネル」と、個々のメンバーに向けた「ダイレクトメッセージ」、そして特定のメンバーのみが閲覧できる「プライベートグループ」です。本記事ではチャンネルを利用したコミュニケーションを紹介します。
デフォルトでは「general(一般)」と「random(ランダム)」、2つのチャンネルが設定されています。generalはメンバー全体に告知したい共通掲示板、randomは仕事外の連絡やちょっとしたチャットなどを楽しむ場、という位置付けです。
チャンネルは追加できます。プロジェクトに関する連絡で使用する専用チャンネル「#kounotori」を作成してみます。
新規チャンネルは左のバーから「Create a channel(チャンネルを作成)」をクリックして作成します。
新規チャンネルを作成したら、メンバー招待をお忘れなく(作成直後は、作成者しかメンバー登録されません)。
新規メンバーを選択したら、招待ボタンをクリックします。
招待できたら連絡を取り合ってみましょう。使い方は一般的なチャットツールと同じなので、とても簡単です。
画像やファイルの添付も簡単に行えます。
入力欄左側の上向き矢印マークから「Upload a file」を選択、もしくはエクスプローラーからドラッグ&ドロップします。
画像やExcelファイルも一瞬で共有。Dropboxのフォルダーからもすぐにドラッグ&ドロップできます。
共有したファイルの名称をクリックすると、右側にダウンロード画面が現れます。
Slackにはエンジニア同士のやりとりにぴったりの機能が存在します。それが「text snippet」です。snippetは短いコードの断片を表す言葉で、HTMLや各種プログラミング言語のソースコードを見やすい形で送信できる便利な機能です。
送信したいコードを貼り付けて、種類(HTMLなど)を選択し、「Create Snippet」をクリックします。
ここまでWeb版Slackの基本的なコミュニケーション機能を紹介してきましたが、忙しいビジネスパーソンにとっては「スマホとの連携」も大切です。
PCのブラウザー上で便利に使えても、スマホアプリが同期しなかったり、機能が制限されたりすると、外出中の使い勝手が落ちて、便利さが半減します。
しかしSlackには専用アプリがあり、どこにいても、どの端末からでも、同じ機能をリアルタイムで使えます。以下はiPhone 6用アプリの画面です。参考までにご覧ください。
新規作成されたチャンネルや受信メッセージも一瞬で同期します。
メッセージを受信したら漏れなく通知が来るので、見逃す心配がありません。また、共有したExcelなどのファイルをアプリ上でダウンロードして開くこともできます。
いかがでしたか? Slackは「こうあってほしい」というネットライフの理想が実現されたコミュニケーションサービスです。これ一つで、迅速で便利なコミュニケーションがストレスなしに楽しめる環境が手に入ると言ってもいいでしょう。「いろいろなサービスを使ってきたけれど何かが足りなかった」「もうひと工夫あればと思っていた」という方は、Slackを日々の業務に取り入れてみてはいかがでしょうか。
2014年6月から1年間掲載してきた本連載は、今回が最終回です。これまでのご愛読、大変感謝しています。また執筆の折には、よろしくお願いいたします。
I am extremely grateful to all of you who could enjoy this series and I do try to publish more interesting articles when an next opportunity comes up!
satoko shimooka
Nextremer 下岡聡子
Javaプログラマー、フリー翻訳者(英語・中国語)を経て、Nextremerにてインドでのグローバル受託開発システムのマネジメント、新規ビジネス企画担当。大学ではロシア語を専攻。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.