TP3のNano Serverでは、「Emergency Management Console」という“参照専用のローカルコンソール”が追加されました。TP4のNano Serverでは、これが「Recovery Console」という名前に変更され、ネットワークの設定(IPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイ)と「Windowsファイアウォール」の「規則の構成」を編集できるように改善されています(画面4、画面5、画面6)。
TP3のNano Serverでは、パッチ管理の手段が提供されていませんでした。TP4のNano Serverには、「Windows Updateサービス(wuauserv)」と「Windows Modules Installerサービス(TrustedInstaller)」が実装され、パッチ管理の仕組みが搭載されました(画面7)。
現状、Windows Updateの検索、ダウンロード、インストールのためのUI(ユーザーインタフェース)は提供されませんが、「Windows Update Agent API」を介した操作が可能になっているようです。ただし、筆者が試してみた限りでは、動作を確認できていません。
Nano Serverには「Windows Installer(msiserver)サービス」が提供されないため、拡張子「.msi」のWindowsインストーラー形式のWindowsアプリケーションをインストールすることはできません。その代わりに、拡張子「.appx」を持つWindows Server向けのアプリケーションパッケージのインストールをサポートします。
拡張子「.appx」は「Windowsストア」で提供されるアプリと同じですが、Windows Server向けの「.appx」はWindows Server 2016およびNano Serverでのみサポートされる予定です。TP4の時点では、Nano Serverのみが「.appx」をサポートしています。詳しくは、以下のブログを参考にしてください。
岩手県花巻市在住。Microsoft MVP:Cloud and Datacenter Management(Oct 2008 - Sep 2016)。SIer、IT出版社、中堅企業のシステム管理者を経て、フリーのテクニカルライターに。マイクロソフト製品、テクノロジを中心に、IT雑誌、Webサイトへの記事の寄稿、ドキュメント作成、事例取材などを手がける。個人ブログは『山市良のえぬなんとかわーるど』。
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