最大53TBのデータをクラウドにバックアップ――Azure Backup最新情報:Microsoft Azure最新機能フォローアップ(6)(3/3 ページ)
マイクロソフトのクラウドサービス「Microsoft Azure」では、日々、新たな機能やサービスが提供されています。今回は、「Azure Backup」サービスの新機能を紹介します。
Azure Backup Serverによるオンプレミスのアプリケーションの保護
2015年10月、Azure Backupの新しいバックアップシナリオとして「アプリケーションワークロードのバックアップ」がGAとなりました。この新しいバックアップシナリオに対応するコンポーネント「Azure Backup Server」は、Azure Backupのポータルからダウンロードすることができます(画面6)。
「アプリケーションワークロードのバックアップ」とは、オンプレミスにAzure Backup Serverをインストールしたサーバーを設置し、オンプレミスの別のサーバーで実行中のSQL ServerやHyper-V、SharePoint、Exchangeのバックアップを「Disk to Disk to Cloud(D2D2C)」でAzure Backupに転送するものです。新しいバックアップシナリオと説明しましたが、実は従来のSCDPMを使用したバックアップシナリオと機能的には変わりません。
Azure BackupのポータルからダウンロードできるAzure Backup Serverソフトウエアは、System Center 2012 R2のData Protection Managerをベースとしたもので、Azure Backup Server(事実上のSCDPM)のセットアップにAzure BackupエージェントとSQL Server 2014のセットアップを統合したものになっています(画面7)。
画面7 Azure Backup Serverのインストール。SCDPMベースのサーバーソフトウエアとともに、Azure Backupエージェント(Azure RecoveryServices Agent)とSQL Server 2014が自動展開される
Azure Backup Serverエージェントのオンプレミスでの展開やバックアップ管理は、SCDPMと共通です(画面8)。System Centerのライセンスを購入することなく、Azure Backupのサービスの料金内で、SCDPMと同等のバックアップサーバー機能を導入できると考えれば分かりやすいでしょう。
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筆者紹介
山市 良(やまいち りょう)
岩手県花巻市在住。Microsoft MVP:Hyper-V(Oct 2008 - Sep 2015)。SIer、IT出版社、中堅企業のシステム管理者を経て、フリーのテクニカルライターに。マイクロソフト製品、テクノロジを中心に、IT雑誌、Webサイトへの記事の寄稿、ドキュメント作成、事例取材などを手掛ける。個人ブログは『山市良のえぬなんとかわーるど』。
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