【 reboot 】コマンド/【 poweroff 】コマンド――コマンドラインから再起動する/電源をオフにするLinux基本コマンドTips(4)

本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は「reboot」コマンドと「poweroff」コマンドです。

» 2016年03月08日 05時00分 公開
[西村めぐみ@IT]
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 本連載では、Linuxの基本的なコマンドについて、基本的な書式からオプション、具体的な実行例までを分かりやすく紹介していきます。今回は、Linux OSを再起動する「reboot」コマンドと、OSをシャットダウンして電源をオフにする「poweroff」コマンドです。

rebootコマンド/poweroffコマンドとは?

 rebootは直ちにLinux OSをシャットダウンして再起動するコマンド、poweroffはOSをシャットダウンして電源を切るコマンドです。

rebootコマンドの書式

reboot [オプション]

※[ ]は省略可能な引数を示しています


poweroffコマンドの書式

poweroff [オプション]

※[ ]は省略可能な引数を示しています



rebootコマンド/poweroffコマンドの主なオプション

 rebootコマンド/poweroffコマンドのオプションは次の通りです。

短いオプション 長いオプション 意味
-f --force 強制的に再起動または電源をオフにする


一般ユーザーのままで再起動や電源をオフする

 コマンドラインからLinuxを再起動したり、PCの電源をオフにしたりする場合、伝統的には「shutdown」コマンドを使用します。しかし、shutdownコマンドは「スーパーユーザー」しか利用が許可されておらず、一般ユーザーはパスワードを入力しないと実行できません。

 個人用のLinux PCの場合、デスクトップのメニューから簡単に再起動や電源をオフできるように、rebootコマンドやpoweroffコマンドを使うことで、一般ユーザーでもコマンドから手軽に再起動や電源オフが実行できます。

 rebootコマンド/poweroffコマンドを実行すると、直ちに再起動/シャットダウンが開始します。

コマンド実行例

reboot

poweroff




rebootコマンドとpoweroffコマンドの実体

 CentOSやUbuntuなど比較的新しいバージョンのLinux OSでは、rebootコマンドとpoweroffコマンドは共に「/usr/bin/systemctl」への「シンボリックリンク」となっています。

 シンボリックリンクを簡単に説明しておくと、ファイルに別の名前を設定して、その別名で元のファイルへアクセスができるようにする仕組みです。シンボリックリンクについては、筆者の連載『“応用力”をつけるためのLinux再入門』で詳しく解説する予定です。

 「systemctl」はシステムサービスを管理するコマンドで、実行名によって動作が切り替わるようになっています。

 「systemctl」へのシンボリックリンクとなっているコマンドは他にもあります。興味がある方は、以下の「ls」コマンドを実行して調べてみてください。

 以下に、シンボリックリンクを調べるためのlsコマンドの実行例と実行結果を示します(画面1)。このlsコマンドでは「-l」オプション(詳細情報表示)を付けて実行し、その実行結果をパイプで「grep」コマンドに渡し、grepコマンドで「systemctl」という文字が含まれている行だけを表示する、という意味になります。

コマンド実行例

ls -l /usr/sbin/ | grep systemctl



画面1 画面1 rebootコマンドとpoweroffコマンド以外にも、「systemctl」へのシンボリックリンクとなっているコマンドがある

「Linux基本コマンドTips」バックナンバー

筆者紹介

西村 めぐみ(にしむら めぐみ)

PC-9801N/PC-386MからのDOSユーザー。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。のち退社し、専業ライターとして活動を開始。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『はじめてでもわかるSQLとデータ設計』『シェルの基本テクニック』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。


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