強行したアップグレードインストールは無事に完了し、問題なくWindows 10を起動できました。Windows 8およびWindows 8.1の「ストアアプリ」(モダンアプリ)は1024×768ピクセル以上の解像度を要求するため、このウルトラモバイルPCでは実行することができませんでした。
ですが、Windows 10にアップグレードしたことで、ストアアプリ(Windows 10では「ユニバーサルアプリ」と呼ぶらしいです)を実行できるようになりました(画面4)。Windows 10のシステム要件では、最小解像度は800×600ピクセルに緩和されています。いまだ古いウルトラモバイルPCやネットブックを使っている方にとっては、これは良いニュースです(Windows 10にアップグレードできればですが)。
「デバイスマネージャー」を確認してみると、問題が発生しているデバイスはないようでした(画面5)。指紋認証デバイスもワンセグチューナーも問題なく認識されています。予約時に指摘されていたチップセットの問題(前出の画面2の左)は、これといって発生していません。驚いたのは、Windows Vista向けのワンセグ視聴アプリがWindows 10でもそのまま動作したことです。
実は、このウルトラモバイルPCでWindows 10へのアップグレードを強行したのは、指紋認証デバイスを内蔵していたからです。Windows 10では、指紋認証や顔認証でWindowsにサインインできる「Windows Hello」という新機能が搭載されました。顔認証に対応したPCやデバイスはまだまだ少ないようですが、指紋認証デバイスがあればWindows Helloを利用できます。
早速、Windows Helloをセットアップしてみました(画面6)。最初に親指の指紋を登録しようとしたところ、すでに登録済みと指摘されました。Windows 8.1からWindows 10へのアップグレードで、登録済みの指紋がきちんと引き継がれたようです。Windows Helloとはちょっと違いますが、Windows 8.1も指紋認証によるサインインに標準で対応していました。
仕方がないので、別の指で指紋を登録し、すでに登録済みの親指の指紋をいったん削除してからもう一度、親指を登録するという手順で、親指の指紋をWindows Helloで使用できるようにしました(画面7)。
岩手県花巻市在住。Microsoft MVP:Hyper-V(Oct 2008 - Sep 2015)。SIer、IT出版社、中堅企業のシステム管理者を経て、フリーのテクニカルライターに。マイクロソフト製品、テクノロジを中心に、IT雑誌、Webサイトへの記事の寄稿、ドキュメント作成、事例取材などを手掛ける。個人ブログは『山市良のえぬなんとかわーるど』。
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