「Windows 10にはアップグレードしない」と決めた人にとって、タスクバー上の「Windows 10を入手する」アプリは邪魔な存在でしかありません。
このアプリは、更新プログラム「KB3035583」として配布されました。この更新プログラムをアンインストールすればアプリは削除されるのですが、1回のアンインストールでは削除されません。筆者の環境では2回アンインストールして、ようやく削除できました(画面4)。アプリが削除されたことは、「C:\Windows\System32\Gwx」フォルダーが消えたことで確認できます。
なお、Windows 7 SP1の場合は、更新プログラム「KB3035583」に加えて、更新プログラム「2952664」もアンインストールしてください。
更新プログラム「KB3035583」をアンインストールすると、次回のWindows Update実行時に更新プログラム「KB3035583」が再び検出されます。これがインストールされるとアプリが復活してしまうので、更新プログラムを非表示にしてインストール対象から外しておきましょう(画面5)。
以上の設定で、当面の間はWindows 10への無料アップグレードのお誘いをお断りすることができるはずです。しかし、まだ安心はできません。
以下の公式ブログでアナウンスされているように、マイクロソフトは2016年早々にも、Windows 10への無料アップグレードを「推奨される更新プログラム」としてWindows Updateを通じて配布することを計画しているそうです。
Windows 10へのアップグレードを続行するには“ユーザーの指示”が必要なようですが、Windows Updateの設定によっては数GBのファイルが自動的にダウンロードされ、インストール対象として選択されてしまうでしょう。
これをブロックするには、Windows Updateの設定で「更新プログラムを確認するが、ダウンロードとインストールを行うかどうかは選択する」に変更し、手動で更新プログラムを確認するようにするか(画面6)、または自動更新を有効にしたまま「推奨される更新プログラムについても重要な更新プログラムと同様の通知する」のチェックをオフにするか、いずれかの対応が必要です。
上記の公式ブログには「31日以内であれば以前のバージョンのWindowsにロールバックできる」なんて気軽に書いてありますが、それには数時間かかります。Windows 10への無料アップグレードのお誘いは、2016年7月の無料アップグレード期間の期限まで、あの手この手で続くかもしれませんので油断は禁物です。
もちろん、Windows 10を快適に使っている大多数のユーザーの方は、これからもWindows 10の最新機能を存分にお楽しみください。
2015年12月中旬、更新プログラム「KB3035583」がWindows Updateを通じて重要な更新プログラムとして再び配布されています。この記事の手順で更新プログラム「KB3035583」を非表示にしているPCに対しても「新しい更新(公開日:2015/12/15)」として検出されますので、インストールしたくない場合は検出された更新プログラムを非表示にしてください。すでにインストールされ「Windows 10を入手する」アプリが復活してしまった場合は、アンインストールと非表示の手順を繰り返してください。
岩手県花巻市在住。Microsoft MVP:Hyper-V(Oct 2008 - Sep 2016)。SIer、IT出版社、中堅企業のシステム管理者を経て、フリーのテクニカルライターに。マイクロソフト製品、テクノロジを中心に、IT雑誌、Webサイトへの記事の寄稿、ドキュメント作成、事例取材などを手掛ける。個人ブログは『山市良のえぬなんとかわーるど』。
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